微小重力体験飛行における実験 2001
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B-n-1  Wet Fur Ball in The Bottol #1
[ 実験内容 ]
水の濡れ性を利用して、芯材となる濡れた細長い毛皮に水を付着させることで水の変形保持を試みる実験。
1. ボトルに約400mlの水を入れる。
2. 毛皮はあらかじめ水で湿らせた後、ボトルのキャップ部分からまっすぐ垂らす。
3. 毛皮の先端はボトル底部に接している。
4. 毛皮の約3/2は水に浸されていて、その部分の毛皮は水中で広がっている状態。
5. ボトルの上下を維持した状態で手に持ち、そのまま微小重力状態に移行。
ビデオによる記録撮影。

[ 使用した材料 ]
透明プラスチックボトル  size: 90mm x 90mm x 220mm(h) (max. 1000ml)
帯状の毛皮  size: 220mm(l) x 30mm(w)
水  約400ml

[ 実験結果 ]
当初の予想では、微小重力に移行時に毛皮が水を吸い上げて膨らみ、"Wet Fur Ball"状になることを期待したが、挙動を明確に観察することはできなかった。撮影ビデオでの実施後の確認においても、それらしき状態と推測される瞬間もわずかながらあったが不明瞭であり、確定するには至らなかった。水は容器の中をぐるぐると這い回り、毛皮に集まるよりも容器の壁面に多く付着する結果となってしまった。容器内の水の量が多すぎたとの指摘あり。
また、今回は微小重力状態が不安定かつ短時間であったことをはじめ、その前後のGの変化や手で保持することによる振動などさまざまな排除されるべき要因が含まれていたが、これが安定した微小重力環境下での実験であったとしても、そもそもこうした現象を生じさせる可能性があるのかどうかについて今後更なる検討を要する。

QuickTime Movie: Wet Fur Ball in The Bottol #1 (5,994K)  >>

(下) Wet Fur Ball プラン図
(下) 撮影ビデオより
実施者: 中原浩大 撮影: 中原浩大 2001.11.15
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